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“I Capture the Castle”

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未公開映画は数あれど、この映画ほど惜しいと思うものもないかも。好きな人はドツボにはまる、カルト的な人気があります。

英国展に向けておすすめのイギリス映画。最初は、日本未公開のこの作品 “I Capture the Castle”。

「101匹わんちゃん」の作者・ドディー・スミス、彼女の最初の小説「カサンドラの城」が原作で、内容は乙女チックでロマンチック。

17歳の主人公はロモーラ・ガライ、売れない作家の父親役にビル・ナイ、幼馴染の美少年はヘンリー・カヴィルとキャストも豪華。

田舎に住む貧しい一家、美しい姉に、聡明な妹、そこへやってくる裕福な兄弟、結婚へ向けた騒動とまるでジェーン・オースティン。

舞台は雨漏りのする古城、気分は嵐が丘か、ジェーン・エア。

だけど兄弟はアメリカン人で当然アメリカン・アクセントだし、父の後妻はボヘミアン、雨が降ると外へ出て服を脱ぎだすナチュラリスト。

エキセントリックさにも事欠かない。

ガーゴイルのおまじないに、ブルーベルの咲く森。目に斑のあるブル・テリア、手作りのドレス。

どうしようもなく「女の子の映画」だけど、評価が高いのは、とてもバランス良く語られて、映画としての出来が良いからか。

姉妹、兄弟だけでなく、親世代の苦悩や人間関係の描写が丁寧。

なによりも、キャスティングの妙。主人公が「若き中年」ロモーラ・ガライなのがなんとも。

日本未公開ですが、Amazonには500円くらいでインポート版のDVDが売っています。

コスチュームの評価も高く、ガーリー系ファッションの方はたまらないかも。

(デパートのシーン、ファーの襟巻きにタッセルが付いているのもお見逃しなく。)

 

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